この記事では「VLOOKUP関数の使用方法」を紹介します。
新卒の方はそろそろ、自分の会社の研修を一通り終えて本配属された頃ではないでしょうか。
そうすると、同期の仲間もそれぞれの部署での業務が始まり、自分自身も「早く業務を覚えて一人前に活躍できるようになるぞ!」と気合が入っている時期かと思います。
そんなあなたに、この記事では実務直結の「VLOOKUP関数の使用方法」を紹介します。
VLOOKUP関数を知っているだけで、自分で自由に使える時間が増えるので、自分の業務をいち早く覚えることに繋がりますよ!
関連記事:業務に直ぐに活かせる!エクセルのサクサク時短関数まとめ
おすすめ記事:オーダーメイドのワイシャツを作るべき理由:彼氏・夫へのプレゼントに最適:
新卒社員がエクセルで最初にぶつかるエクセルの壁「VLOOKUP関数」
皆さんもこの新入社員の男の子のように先輩に依頼されて資料を作る機会が1度や2度あるのではないでしょうか?
Excelの業務の中で一番時間がかかるのが転記作業です。
この転記作業を短縮して効率化を図るのに一番実務で使えるのが「VLOOKUP関数」なんです!
さて、では実際にVLOOKUP関数はどの様な場面で活躍するのでしょうか?
実際の業務で考えてみると以下のような場面が例で挙げられます。
- 膨大なデータの商品リストの中から、特定の商品の売価や販売店などを
知りたい情報を抜粋して瞬時に表示する - 商品の売上実績かつその商品の販売地域などの、複数条件を満たすデータを検索して自動的に転記させる
今、ざっと思いついただけでも皆さんの実務でも活かせそうではないでしょうか。
こちらはあくまでも一例ですので、ご自身の業務に当てはめて考えた時にどのように活かせそうかを考えながら読み進めてくださいね。
VLOOKUP関数はどういった関数なの?
ズバリ、VLOOKUP関数は「自分が欲しいデータを指定して別の表から瞬時にデータをもってくる関数」です
上記の内容で何となくでも理解している人はもうすぐにでもVLOOKUP関数がスムーズに使えるはずです!
まだまだ分からない、、という方も安心してください。
もう少し詳しく説明すると、以下の4つの内容がVLOOKUP関数では行えます。
- 自分が欲しいデータを指定して
- 欲しい情報が載っている別の表から探すようExcelに指示して
- 左端の列から探して指定したデータを見つけたら
- 何列目の情報を瞬時に表示するように指示する
まだ、VLOOKUP関数を理解が曖昧な方はここが後々重要なポイントになります。
まずは1つずつ見ていきましょう!
1.欲しいデータを指定する(=検索値)
「検索値」とはVLOOKUP関数を使用するのにまず1番最初に探すキーワードの事を指します。
検索値と言うと慣れていないあなたにとっては、もう苦手意識が出るかもしれません。
では、日常生活の中で置き換えた例で考えてみましょう。
例えば、洋食屋にお昼ご飯を食べに行って、ハンバーグ定食の値段を知りたいとします。
その時、メニュー表でハンバーグ定食を調べて、その値段(=1,000円)を確認しますよね?
この日常生活で何気なく確認している
1.メニュー表からハンバーグ定食を見つける
2.ハンバーグ定食を見つけて、その隣に記載されているを値段を確認する
この行動をVLOOKUP関数に置き換えた時、検索値(=ハンバーグ定食)にあたります。
2.探してきてほしいデータ(=参照表)を決める
VLOOKUP関数を使う時は、自分が現在作成している表とは別に、あなたが探してきてほしい元のデータの表がある事が大前提となります。
上述の例で考えるとハンバーグ定食の値段が載っているメニュー表にあたります。
この探してきてほしいデータの表を「参照表」と言います!
参照表は同一ファイルでも、別のファイルでも対応しています。
例えば、自分で今資料を作成している表の中で先輩が用意してくれているデータを使用したいとします。
その場合は、先輩のファイルを参照表として指定する事が可能です。
この参照表から、<1.欲しいデータを指定する(=検索値)>を探してきます。
探してきたら自分が作成している資料にデータを転記する事ができます。
その為、Excelで必ず参照表のセルの範囲を指定する事が必要です!
3.左端の列の上から下に順番に検索する
VLOOKUP関数を使用するときに覚えておかないといけない事があります。
検索値を参照表から探してくる時、ルールとして参照表の左端の列から上から下に順番に検索するという事です。
このルールを知っておかないといざご自身でVLOOKUP関数を使用する時に「思うようにほしいデータが探し出せない」「同じデータが複数あるから左端のから数えて上のデータが検索に引っかかる理由」かが理解できないです。
その為、参照表の左端の列から上から下に順番に検索するという事は必ず頭に入れておいてくださいね!
4.何列目の情報を瞬時に表示するように指示する
VLOOKUP関数を使用する中では必ず「何列目」という事を指表す数値を指定しなければなりません。
VLOOKUP関数を関数式は以下のようになります。
=VLOOKUP関数(1.欲しいデータを指定する(=検索値),2.探してきてほしいデータ(=参照表),4.何列目の情報を瞬時に表示するように指示する,0)
カッコ内は、上記のメモは今は言葉ですが、実際にVLOOKUP関数を使用する時はデータです。
カッコ内のデータは引数と呼びます。
引数にどのようなデータを用いるのかは使用する関数によって変わりますが、VLOOKUP関数では上記のメモに記載した形式になります。
最後に「0」については、初めてVLOOKUP関数を使う時には「0」を入れるものだ!と割り切った方が理解しやすいので、「引数の最後は必ず0(=ゼロ)」を入れると覚えてください!!
実際にVLOOKUP関数を使ってみよう!
実際に表で確認してVLOOKUP関数の使い方を確認してみましょう!
上記の画像のように、A3のセルに商品名を入力したらB3のセルに商品売上が自動的に転記されるように作成したいと思います。
焦らず、前述の順番通りに考えてみましょう!
まずは、上記の画像の中で赤枠で囲っている箇所(小さくて分かりにくくてすみません、、、)をクリックしてみましょう!
<fx>をクリックすると起動する関数ウィザードから入力するのが最初は簡単です。
手入力で使用する事も可能ですが、誤字脱字になるとせっかく正しく入力されていてもエラーになってしまいます。
関数の検索でVLOOKUPと入力して検索するとVLOOKUP関数が使用出来ます!
1.欲しいデータを指定する(=検索値)は、A3に記載した商品名Aになります。
2.探してきてほしいデータ(=参照表)は、参照表となるので、どこの表から探してきてほしいのかを指定します。
今回であれば、右の表の中で「商品名」と「商品売上」が探してきてほしいデータがあるのでF列からG列を範囲指定します。
その時のセルの指定は「F:G」という風になります。
「F:G」の範囲を左端の列を上から検索していき、<商品名A>が見つかったら、
4.何列目の情報を瞬時に表示するように指示するのかを設定します。
今回の場合はF列から数えて探してきてほしい<商品売上>の情報が2列目にあるので
「2」を入れます。
さて、こちらでVLOOKUP関数の入力が完了しました。
皆さんも間違いなく進められていればB3のセルに<120,000>が表示されているはずです。
上手く表示されなかったあなたは、以下のVLOOKUP関数の形にご自身で作成した関数式が同じか確認してみてください!
=VLOOKUP(A3,F:G,2,0)
実際のExcelの引数の入力画面で見ると下のようになります。
実際にうまく表示されなかった方は、自分のExcelの画面と見比べてもらって間違いがないか確認してくださいね!
注意!VLOOKUP関数のあるあるミスに気を付けよう
ここまで、VLOOKUP関数をの使い方を紹介してきましたが、慣れていない方にとっては難しく感じたと思います。
しかし、使う引数であったり、ちゃんとルールを把握して使わないと間違ったデータを引っ張ってきてしまう可能性が高いです。
そこでVLOOKUP関数を使い始めたばっかりの方がしてしまう、あるあるミスの紹介とその対処法を紹介もしておきます。
あるあるミスと対処法を知っていると、いざ自分が練習ではなく本当の業務でVLOOKUP関数を使用する場面でエラーが出たとしても冷静に対応する事が出来ますよ!
あるあるミス1:参照範囲の左端の列に探したい検索値がない
先ほど紹介した表を使って紹介します。
先ほどは、B3のセルに商品売上Aの売上120,000円が表示されていたのに、今回の画像ではエラーの表記の「#N/A」と表示されています。
一体何が原因でしょうか。
それを確認する為にVLOOKUP関数の引数を確認してみましょう!
引数を確認すると黄色のマーカー線を引いている箇所に着目してください。
参照の範囲が「E:G」になっています。
VLOOKUP関数のルールを思い出してみてください。
そうです。 「参照範囲の一番左端に検索値の対象のデータがあることが必須」でしたね。
今回の画像で検索値として指定しているのはA3のセルに記載している商品名Aです。
そうであれば一番左端に検索値の対象のデータが左端にくるように範囲を設定する為には表の範囲を「F:G」と指定しなければいけませんでした。
これは本当にあるあるミスなので皆さんも自分VLOOKUP関数を使用していてエラーが出た時は参照範囲の設定が間違いがないか確認してみてください。
一番左端に検索値の対象のデータが左端にくるように範囲を設定すること!
あるあるミス2:参照範囲のデータの実態と検索値が完全一致ではない
今回も同じ表で別タイプのエラーパターンを紹介します。
先ほどと同じように商品名Aを検索値に商品売上を自動で転記したいところですが、B3セルにはまたエラー表記が出ています。
では、今回の引数を確認してみましょう!
引数を確認してみましたが、今回の参照範囲は「F:G」と、参照範囲の一番左端に検索値の対象のデータがくるように間違いなく設定出来ています。
では、今回はどうしてB3セルがエラー表記になっているのでしょうか。
それは、検索値(A2セルの商品名A)と参照範囲の商品名Aが完全一致していないためです。
完全一致というのは見た目のパッと見て分かる時もあれば、分からない時があります。
セルの中をしっかりと見れば半角スペースであったり、アポストロフィ(’)が入力されている時があります。
先ほどの表で参照範囲のF9セルの商品名Aを見てみましょう。
F9セルの商品名の前に、先ほど紹介したアポストロフィ(’)が入っていました。
A2セルの商品名A(=検索値)にはアポストロフィを入れていないので完全一致しなかった為、B3セルがエラー表記となったのです。
また半角スペースが入っていてエラーになる事があります。
これもエラー表記が出た時のあるあるですが、見た目は全く同じなのによく見ると検索値か参照範囲のどちらかにだけ半角スペースが入っているためエラー表記となる事があります。
今回は例で少ない参照範囲であったので簡単にエラー表記となるアポストロフィであったり半角スペースを見つける事ができました。
しかし、皆さんが業務で扱うデータはおそらくもっと膨大な量となります。
その時にエラー表記となった中から半角スペースであったり、アポストロフィ(’)を見つける事はとても現実的ではないです。
そんな時にちょっとした下準備ですぐに解決できる関数があります。
スペースをすべて削除する時に使える関数がTRIM(トリム)という関数です。
このTRIMをVLOOKUP関数を行う前に下準備するだけで、大幅にエラー表記を解消できる事になりますよ!
TRIM自体はものすごく簡単に使用出来ます。
TRIM使用方法はこちらで紹介していますので是非覚えてみてくださいね。
半角スペースであったり、アポストロフィ(’)が入力されていないか確認!
終わりに
この記事では「VLOOKUP関数の使用方法」を紹介しました。
VLOOKUP関数は使って数をこなしていかないと中々理解ができないかと思います。
けれど、1度使い方を理解すればきっとあなたの業務を大幅に効率化する武器になります。
特に入社したばかりの方だと他にもたくさん覚えるべき業務がありますね。
ぜひ、効率化した時間で他の覚えるべき重要業務に大きく時間を割いてください!
それで皆さんがサクッと定時に帰られる一助なればめっちゃ嬉しいです。